子ども権利条約について考える

理念を、日々の政策へ|

「子どもの権利」という言葉を聞くと、少し大きな話に感じるかもしれません。けれども、児童の権利に関する条約は、遠い国連の話ではなく、私たちのまちの学校や地域活動、子育て支援の現場に関わる身近なテーマです。日本も批准している以上、その精神をどう地域の政策に生かすかは、自治体に課された大切な役割だと思います。

条約は「生きる」「育つ」「守られる」「参加する」という四つの柱を示しています。命や安全が守られること、教育や医療が保障されることは、これまでも行政が力を入れてきた分野です。一方で、「参加する権利」については、まだ工夫の余地があるのではないでしょうか。児童の権利に関する条約|こども家庭庁

子どもの意見を聞く機会は、学校やアンケートの形で設けられていることもあります。ただ、その声がどのように扱われているのかまで丁寧に見ていく必要があります。聞くことと、考慮することは同じではありません。条約が求めているのは、年齢や成熟度に応じて意見をきちんと受け止め、どう判断したのかを説明する姿勢です。

もちろん、最終的な決定と責任は大人が担います。子どもの言う通りにすればよい、という話ではありません。ただ、その過程を開き、理由を共有することが、子どもたちの信頼や学びにつながっていくのではないかと思います。自分の意見がどう扱われたのかを知る経験は、民主主義の基礎を育てる時間でもあります。

政策としてできることもあります。例えば、子どもが意見を述べる場を制度として位置づけ、その意見に対して行政が必ず回答する仕組みをつくること。学校外に相談できる独立性のある窓口を整えること。新しい施策や施設計画を検討する際に、「子どもにどんな影響があるだろう」と一度立ち止まって考えること。どれも特別なことではありませんが、積み重ねが大切です。

「成熟度」という言葉も出てきますが、これは子どもを選別するための基準ではありません。対話を重ねる中で理解を深め、判断力を育てていく視点です。参加の機会そのものが学びになります。だからこそ、排除するのではなく、丁寧に向き合う姿勢が求められているのだと思います。

子ども権利条約を考えることは、難しい理屈を並べることではありません。声の小さな存在にどう向き合うかという、ごく基本的な問いです。効率だけでなく、対話を大切にするまちでありたい。その積み重ねが、将来この地域を支える人を育てることにつながると信じています。

子どもの権利は、未来への投資です。日々の政策の中で、その視点を少しずつ具体化していきたいと思います。
#長岡京市

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この記事を書いた人

市民お一人おひとりの暮らしに寄り添い、その声を受け止め、少子高齢化問題や危機管理に関する解決策を即座に提起すること。そして、市民の皆さまが「長岡京市に住んで良かった」と安心して暮らせる街、さらに皆さまも何らかの形でかかわっていける街づくりをすすめていくためにはどうしたらよいか。
これまで私たちを育て、地域を発展させてきてくださった方々、高齢者世代の方々、若い世代の方々、地域の将来を担う子どもたちが安心して生活できること、皆さまが地域での生きがいや友人を得て、笑顔でいきいきと生活していくためにはどうすればいいのかを、しっかりと考えてまいります。

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