
午年生まれの母は、今年で九十六歳になります。
今も現役で主婦業をこなし、変わらず台所に立つその姿に、静かな強さを感じます。
元日の朝、母が作ってくれたお雑煮を囲み、ワインを少しだけ添えて新年を迎えました。

湯気の立つお椀の向こうにあるのは、華やかさではなく、長い年月を重ねてきた暮らしの味。
一椀の中に、家族を思う気持ちと、日々を丁寧に生きてきた時間が、やさしく溶け込んでいました。
九十六年という歳月を生き、なお台所に立ち続ける母の背中は、
新年のごちそう以上に、心を温めてくれます。
「いつものお雑煮やけどね」と微笑むその一言が、何よりの祝福でした。
特別なことはなくても、同じ食卓を囲めること。
こうして新年を共に迎えられることに、あらためて感謝しています